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執筆者の写真Morikawa Hiroe

はて、資質とは。

明けましておめでとうございます、本年もよろしくお願い申しあげます。

野球部らしき男児らが集まって話していたのですが、面白い事を言っておりました。『嫌な先輩や頼りない先輩がキャプテンになるのも、後輩が誰になって欲しいと思うのも本当はオカシイよね。誰がなっても同じじゃなきゃダメだよね。俺らは誰がキャプテンになってもいい資質をそれぞれが持ってないといけないよね』と。

なるほど。本当そうだね〜とたまたま聞いていただけですがそう思いました。

バンドにしても、アンサンブルにしても、コンサートマスターにしても、何にでも言えることのように思いました。

私の先生は『合奏は一番下の人のレベルまで下がるものだ』とよく仰ってました。

逆に一番上の人の強さに励まされ引っ張られ演奏自体が良くなったりする場合もあったりするのですが、だいたい先生の仰るように下がる方が残念ながら多いとは思う。

少年の言うようにみんながリーダーになれる資質を持っていたら素晴らしいんだろね。

なかなかうまくいくことは無いんだろうけど、それぞれが資質を磨いていくというのは、

結果がどうであれ、やるべきだしやりたいよね〜。

先輩方に叱られることを覚悟して言いますが、最近歳を感じます。

いや、正直なところ実年齢はさほど歳をとっていると思ってませんし、精神年齢も幼いのですが、30年箏を弾いてきた中で特にこの15年程は辛くとも気力だけでやってきた所がほとんどで、

この数年、その気力の糸が途切れがちなのです。摩耗してしまったのでしょう。

一つ一つの演奏を丁寧に挑みたいのに、毎回準備不足を感じてしまったりします。

『もっとやれたのにな・・・』とか『なんでもっと頑張らなかったんだろう・・・』とか

期待に応えられなかったんだろうなあ〜と悔やむ現場がチラチラ見え始めました。

これまでは『今の全力、これ以上は無理ってとこまで頑張ったもん』ってどこかでは思てたんですよね。失敗したとしても。

今年は既に共演が決まっている人たちもいて、すごく期待してくださっているので、

そんなことのないように、今あるものを失わず、綺麗に磨くという事に、

今年は心を配りたく存じます。


良い年にするんだ。



Photo

Harald Nilsson





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