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執筆者の写真Morikawa Hiroe

たかがシールだけどさ、報われたってことでしょ?

わたしは泣かない子供だった。先生に叱られても、周りに心配される事も嫌で、空気が悪くなるのも嫌で泣くことも無くヘラヘラし続けて生きてきた。

それなのに大人になってから自分でも何故!?という程に泣く。時には恥ずかしいことに人前ですら泣いてしまい、止めたくても止められない。

人前で泣く女が嫌いだったのに。


先日、奈良井宿に行ってきた。

前からずっと行きたかったところだったので嬉しく、前から行ってみたかった櫛のお店に入った。

その時、店のおばさんが、櫛の説明を色々としてくれたのだけど、

櫛は髪だけじゃなくて心もとかすし、1つ1つのもつれに向き合っていく大切なものだよと。

どうか子供に愛が伝わるように子供の髪をとかしてやってほしいと。

どれだけ忙しい時でもこれだけはって気持ちでさ…

愛が伝わるからと。


テレビで紹介されてたくさん売れて、今迄なかなか見向きもされなかったのに人気が出て、いろんな人が買ってくれた。

伝統工芸士のシールを貼る資格をもらったのは最近になってからだけど、それまでだって立派なものを職人さんは作ってきたんだよ。

こんなもんはさ、たかがシールじゃないか。でも、報われたってことなんだと思うと、本当に嬉しかったよ。

職人さんたちの、丁寧な仕事、会社へ務めた方が金になるし安定するのに辞めないで続けて来たことがみとめて貰えたんだ、報われたんだって嬉しかったよと。

わたしはその話をきいて目から汗吹き出そうになったのを我慢した。泣いたら止まらなくなりそうだったから。

自分の中の様々思いといろいろ重なったり、

いいものが残っていく世の中であってほしいが、

それがどれだけ難しく、望みが薄いものかを知っているから。

なので、今これを書きつつ思い返しながら号泣しております笑


おばさんは最後にこう言ってました。


昔はさ、櫛は旦那が奥さんへの土産に買っていったものなんだよ。

今はさ、みんな女の子たちが自分のためにかっていくね、時代は変わったんだね…と。


わたしも櫛を贈ってくれるような殿方と出会う人生でありたかったですが、ははは…


でも、わたしが健やかであるようにと、スキッパさんがプレゼントしてくれました。

わたしにもまた1つ大切にしたい、大事なお守りができました。

スキッパありがとう!!!!!



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